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2005/12/02

薬が効かないエイズウイルス広がる

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薬が効かない薬剤耐性のエイズウイルス(HIV)が国内で広がっていることが、厚生労働省研究班による全国的な調査で明らかになり、日本エイズ学会で発表された。

薬剤耐性のエイズウイルスは、新たにエイズウイルスに感染した人たちの約5%。
研究は、2003年~2004年にHIV感染者の治療にあたる全国約30の医療機関で、新たに感染が判明した575人(国内新規感染判明者の約3割)を対象とした。結果、31人(5.4%)でウイルスの遺伝子配列が薬剤耐性に変異していることが分かった。

現在行われているHIV治療は、多剤併用療法が一般的。 耐性ウイルスは突然変異で生じ、薬の飲み忘れや治療の中断などで増えると考えられている。薬剤耐性ウイルスに感染している人から感染すると、使える薬の選択肢が狭まり、治療が困難となる。

欧米では、エイズ患者の10~20%が薬剤耐性患者であり、多剤耐性エイズ患者を含んだ新薬の開発などの研究がすすんでいる。感染の拡大防止に努めると共に、日本でも多剤耐性エイズ患者に対する研究などもっと積極的に行わなければならないだろう。

(メディカルインフォマティクス(株)看護師:宮澤)
11:57 | 医療

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