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2005/11/29

大動脈瘤、薬で治る可能性あり

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27日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に、山口大医学部の研究グループがマウスを使った実験で大動脈瘤を縮小することに成功したことを発表した。

大動脈瘤は、心臓から体内へ血液を送る大動脈の血管壁がもろくなり、その部分が血圧に押されて瘤となる。高齢の男性に多く、破裂による出血で死亡することもある。治療としては、血圧のコントロールを図り、破裂予防、人工血管に置き換える手術が一般的である。研究グループは、細胞内で情報を伝達する役割を担う酵素の一つ、『JNK』に注目。JNKは細胞が傷ついたときに限って活性化する。大動脈瘤のできた血管壁では常にJNKが活性化していた。

実験では、大動脈瘤のモデルマウスに、JNKの働きを抑える薬を投与。その結果、JNKの酵素量が減り、血管壁が修復、膨らんだ血管が元に戻り、大動脈瘤がほぼ治った。
今後、大動脈瘤を治す新薬の開発へと期待が高まる。

(メディカルインフォマティクス(株)看護師:宮澤)
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